昨日書いた「子供は自尊心(self-esteem)のかたまり」という話は、前職でお付き合いのあったリーダーシップ・トレーニングの講師に教わったもの。もちろんその時は未婚。ガキ同然だった自分はこの人のおかげでずいぶん蒙を啓かれた。

男子用トイレ(和式、大用)が汚れて困っているとする。きれいに使うために、

  • 張り紙を張ったりミーティングで注意を促したりして、「モラル」に訴える
  • またがる足の置き場所に、レンガを一つずつ置く

という2つのアプローチを仮定せよ。
前者は、「正しい振る舞い」に人を嵌め込むアプローチ。言っちゃ悪いが学校の先生や親が安易に使う。ネットバトル(まあネットには限らないが)の少なからぬ割合が、実はこういう考えをベースにしてると俺は思っている。ちなみに後者が解決策です。なんでかはちょっと考えりゃすぐ分かる。

http://www.gnn-inc.jp/pc/kawasetk/gnn01.html
http://www.gnn-inc.jp/pc/kawasetk/gnn02.html
この人にもちょっとだけ教わったことがある。この人も上のトレーニング講師と並んで、内田樹氏言うところの「老師」的振る舞いが大変お上手。
IE(industrial engineering)なんて今じゃ全く流行らんだろうが、彼や上の講師も含めた、日本の生産・品質管理の良質なguruたちに共通する「実用的でクールな性善説」は今でも有効だと思っている。藤本隆宏が俺的にイマイチぴんとこないのは、目線があくまで外からの研究者のものだから。「現場ラインの主任さんクラス」(話して面白い人が多い)の目線が知りたければ、

IE問題の解決

IE問題の解決

古いし高いが今でも十分面白いよ。