ここ数年ずっと古書漁りにハマっていたのですが、数ヶ月前から若干風向きに変化が。
ちょっと別なことを始めているからです。古書市にはこれからも出動しますが、回数を減らしてセレクティブにやるつもりです。読書ペースをはるかに上回る古書買いで置き場所に悩んでいたこともあり、積ん読状態だった本たちをじっくり読んであげるいい機会だと、手前勝手に考えることにしました。福原麟太郎とか富士正晴とか木山捷平とか。

林檎社製の某端末が売り出されて喧しいこの頃ですが、端末のインタフェースとコンテンツの作りこみ・導線の勝利なわけですけれども、金にものを言わせてうぃんどうずクンがキャッチアップ、一人勝ちを嫌う有象無象がぐーぐるクンにくっついて反攻、で、あまり長くいい夢は見られないと思います。特にインタフェースのところにマイクロソフトが突っ込んでいる投資は尋常じゃないので。あの会社を、PCでの「いいとこ真似のダサい」イメージで考えないほうがいいと思う。後者はさっそくインテルソニーがTV系サービスでつるんでますし。
ただ、少なくとも雑誌と新聞はもうあの手の端末で生きていくしかない。米国の大手スポーツ雑誌が近々載せるデモを見ましたが、ありゃもう"いわゆる雑誌"じゃない。あれ見たらまず紙の雑誌は買う気がしない。しかも電子版のほうが安いし。
あと、これは先進国だけの話じゃないということ。100ドルで上記のような端末を作って途上国にばら撒こうと計画している連中がいますが、最初からああいうもので教育を受ける人たちの率は、先進国より高くなる可能性がある。出版に限らず、医療、金融、エネルギーのような規制業種ほど"時差"がなくなるか逆転する可能性はあると思っています。5年後の日本の小学生は相変わらずXX出版の検定教科書なのに、インド(またはブラジルまたはケニアまたは云々)じゃウン百万の小学生がデジタルで勉強してるかもしれない、つうことですね。こういう"異種格闘技戦"は途上国の方が上手だったりする。
こういう世界で我々の子供たちは生きていくのかと考えると、もう世代間格差なんてもんじゃないなと思います。

ちなみに私は林檎端末は買いません。最初に書いた「別なこと」で出費がかさんで、山ノ神から睨まれているから。上手くいかんもんだなあ。