石原千秋『漱石と三人の読者』(講談社現代新書)

漱石と三人の読者 (講談社現代新書)

漱石と三人の読者 (講談社現代新書)

三人の読者っつうのは、漱石が想定していた(かもしれない)ユーザーセグメントのこと。違うセグメントにはそれに合ったメッセージをパッケージするのはマーケティングの基本ですが、単一商品(例えば『それから』)に重層的に埋め込まれた各セグメント向けのメッセージを読み取るという趣向。なかなか面白いです。小難しいテキストクリティックが一切ないのもよろしいでおます。
各セグメントが具体的に誰かというのは、立ち読みで前書き読んで確認していただきたい。