数ヶ月続いた古書漁りも一段落。 最近新刊本をほとんど買ってない。いまや新刊文庫と新刊新書で書店棚は溢れかえり、買い手が落ち着いてセレクトする環境ではなくなっている。最近の新書にロクなのないし(特に講談社はヒドい)。これからは、新しい本を読む…

神聖喜劇ふたたび

前3@ミクシで、先週のNHKのETV特集で神聖喜劇と大西巨人の特集があったことを知る。 そういうことはもっと大々的に前宣してくれ 朗読とかあったらしい。西島秀俊=東堂太郎。塩見三省=大前田文七。 見てえー。死ぬほど見てえーー。 どうやら西島秀俊は『神…

大人買い2発

筑摩書房の尾崎一雄全集(全15巻)購入。「謹呈 著者」のスリップが第7巻に挟まっていたので、尾崎から全集を直接贈呈された誰かから古書店に流れた模様。どんどん読んで、残り3巻ちょっとまで来ました。ちなみに全て正字正かな(旧仮名遣いに旧漢字)。 旧…

「純文学私小説ってやつだ」(by イッセー尾形)

そういや年末恒例の「2007年の読んだ本ベスト」もやれませんでした。とりあえず最近読んでるのは、尾崎一雄。知ってますか、コテコテ私小説。とうの昔に亡くなりました。1年前なら間違っても手を出さなかったのに、今や古文庫を漁ってヘビーローテにしてます…

シマネコたんのとこ、いつの間にか本の出版にまで話が広がっていたとは。 私も「丸山眞男」論文が出たときにすぐ読んだし、他人事じゃないと思っている。外資で働いてるからかもしれんが、板子一枚下は・・・というのはいつも感じてる。だからニートとか底辺…

メキシコの青い空

メキシコの青い空―実況席のサッカー20年作者: 山本浩出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/08メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (12件) を見るこれはいい。 ゴーストライターが書いてるのかと思ったが、多少のサポートは受けてる…

鉄塔家族 上 (朝日文庫 さ 32-2)作者: 佐伯一麦出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/07/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (23件) を見る鉄塔家族 下 (朝日文庫 さ 32-3)作者: 佐伯一麦出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/07/06メディア: 文…

最近読んでよろしかった本

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)作者: 福岡伸一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/05/18メディア: 新書購入: 56人 クリック: 1,487回この商品を含むブログ (1107件) を見る(いや、いろいろ読んではおるんですが、もうブログに書くのが面倒で・・…

うーむ

越境の時 一九六〇年代と在日 (集英社新書)作者: 鈴木道彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/04/17メディア: 新書購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (30件) を見るがすごい。プルースト個人訳で知られる仏文学者の過去がこうなっていたなんて…

金井美恵子のエッセイ

目白雑録 (朝日文庫 か 30-2)作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/04/06メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 24回この商品を含むブログ (53件) を見る読了。しょっぱな、保坂和志に思いっきりツバを吐く文章で始まる。島田雅彦も福田和…

最近読んで「モトが取れたと思えた」本

吉田豪『男気万字固め』(幻冬舎文庫) マンガ『神聖喜劇』(幻冬舎)全6巻 東浩紀の動物なんとかパート2(講談社新書) マンガ版『神聖喜劇』は思いのほか良かった。シナリオ版の出来がひどかったのであまり期待してなかったが、原作は踏襲しつつもちゃんと…

(  ● ____ ●  )ジィィィィィィィィ

マッツァリーノ『つっこみ力』でいろいろかまびすしい様だが、横目でみてる外野はむしろ「買ってみよう」って思ってるんじゃないか。ここでの「外野」は、 自分が優秀・頭いいと思っている方 自分は頭よくないと思っている方 自分が優秀・頭いいという自信は…

月一更新ですが何か

内田樹著『下流志向』(講談社)が全く書店で見当たらないのに、同氏著『狼少年のパラドクス』(朝日新聞社)がソッコーで平積みな件について。 どうなってるんでしょうか? 講談社の初版部数の読み違いか? そんなどうでもいいことしか書くことがない俺は忙…

2月新刊

吉田豪『男気万字固め』が幻冬舎文庫から来月出る。 加えて、 河出文庫から色川武大『寄席放浪記』が、 ちくま文庫からアンリ・ベルクソン『物質と記憶』が出る。 ちなみに俺は『物質と記憶』で卒論を書いた。第二外国語が中国語だった俺が! 世の中は甘くな…

2006年のベスト本

すまん。 今年後半はロクに日記も書いておらんのだが、まあ埋め草代わりということで、今年のベスト本は以下のとおり。 (2006.12.27追記: とりあえず簡単な紹介を追記した。ここで取り上げた本について以前書いたブログは、検索すれば見つかると思う)完本…

肩身の狭い世の中に

今頃でなんだが佐藤優『自壊する帝国』が死ぬほど面白いので、とりあえずバルサvsブレーメンはデジタル信号のまま俺のアクセスをHDの中で待っておる。 - それほどまでにワラわれたいんかというクオリティの朝日新書のスタートから間もなく出た幻冬舎新書はな…

死後も止まらない

pataさんが書いている網野追悼本。 追悼記録 網野善彦 (新書y)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2006/10メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る同じ洋泉社のMC新書の網野善彦『日本中世に何が起きたか』の巻…

ひたすら崩れなづんでいく俺

古井由吉『仮往生伝試文』を攻略中。仮往生伝試文(新装版)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/12/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (33件) を見る 濃すぎて単独では読み通せないので、他の本(野矢茂…

違う路線

上の本は例外で、最近はブンガク作品を読み飛ばしております。 乱暴な言い方だが、これまではブンガクは「知的営為」じゃないと思っていた。大岡昇平や大西巨人のような、"知に勝った"小説だけが読める文学だと思っていたところがあった。 「考えない」人が…

釜ケ崎と福音

ご無沙汰。釜ケ崎と福音―神は貧しく小さくされた者と共に作者: 本田哲郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/03/28メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (20件) を見る本の詳細な紹介はこちらを。こんだけ左翼(解放の神学)バ…

古本の紹介

あのね。 淮陰生『一月一話』(岩波新書、絶版)がスゲー面白かったと。月刊『図書』の連載を、一話=見開き2ページで新書化したものなんだが、70年代のインテリはこうも違うんかと。連載中に読者から受けた指摘が補注に纏められて巻末に載っているんだが、…

煮えてきた

↓の日記で書いたDelicious Libraryを使って、150冊ほど自分の本を登録してみたのだが、未読本ばっかなのよ。今まで俺は何をしてきたんだろうと。鬱々・・・ これからは、「他人の評価」よりもむしろ「カバーから発せられるオーラ」「最初の1段落にこめられ…

とにかく暇がないので1点だけ

江戸は燃えているか作者: 野口武彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る久々のハイクオリティな野口本。これですよこれ。幕末モノでは『幕末気分』以来じゃないか。

ほにゃほにゃ2.0(続)

ちょっとググッたら、似たようなことを考える同好の士はおられるようで、例えば http://miao.seesaa.net/article/14932978.html http://www.rcode.jp/ →既にサービス停止中っぽい こう見てると、技術も権利関係もさほど障害にならない気がしますねえ、やっぱ…

単純な生活

http://homepage3.nifty.com/hidefuurai/ ここは、以前からちょくちょく読んではおったのですが、先日とうとう決心しまして、自費出版の著書を送っていただきました。「宗教」「至高体験」とありますが、およそ連想されるような宗教がかった内容ではありませ…

ほにゃほにゃ2.0

吾妻ひでお新刊と「狐」の新刊ちくま新書を買う。吾妻のほうはあっという間に読了。うつうつひでお日記 (単行本コミックス)作者: 吾妻ひでお出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/07/06メディア: コミック購入: 2人 クリック: 34回この商品を含むブログ (4…

コルナイに懲りない

コルナイ・ヤーノシュ自伝―思索する力を得て作者: コルナイヤーノシュ,Kornai J´anos,盛田常夫出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2006/06/01メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (33件) を見るフットボールばかり見てるわけじゃないぞ、…

フットボールファンという生き方

漱石という生き方作者: 秋山豊出版社/メーカー: トランスビュー発売日: 2006/05/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る朝日の書評で柄谷行人が取り上げていたので買って読んでいる。ちゃんとした紹介は書評を読んでく…

面白くって難しい

お仕事でどっぷりだったんですが、ようやく復活。 最近読んだ本の中ではですな、ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)作者: 野矢茂樹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/04/01メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 60回この商品…

新刊祭

W杯バブルというわけで、気が狂ったようにサッカー関連の本が平積みされてますが、2002年と違って今年はクオリティ高し! 木村元彦のピクシー集英社文庫や、宇都宮徹壱の勁草書房バルカンサッカー本が軒並み復刊されてる。クロアチア戦がらみだと思われるが…