逝ってしまう読書

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私達は一定の問題意識や内面的な要求を抱いて本を開くのだが、いざ読みはじめてみると、読書の持つ無償の喜びに我を忘れ、当初の課題を何時の間にか忘れ去って活字を追っている。一冊読んでしまうと、次の本に手がのび、かくて私達は読書の「無窮運動」の中に落ち込んでしまう。読むことが私達の問題を未解決のまま吸収し自己の存在を視野から消してしまうのだ。こうして私達は思考なき空状態に入る為に、或はそこに入りこんで仮死してしまう為に本を読むようになる。私達は読書中毒にかかったのである。
 私は戦争の末期、兵卒として軍隊生活を体験した。ここでは毎日一かけらの活字すら目にすることが出来ず、営庭に散らばっている古新聞を拾って読むほど文字に飢えていた。が、この時位、自分というものがよく見えたことはない。
(強調は引用者。一部タイポ修正しました)

わたしアナタももすなるネット読書録てぇのは、実はヤク中の幻覚筆記。エンドルフィンに支配されたインナースペース。
やっぱほどほどにせんといかんわ。