いまさらですが

内田樹氏の本を読んでます。『「おじさん」的思考』。

「おじさん」的思考

「おじさん」的思考

内田氏は、日常の思考から「半歩抜けた」ところで読み手を考えさせる文章を書くのがとても上手い。内田氏が敬愛しているらしい橋本治よりずっと上手いと思う。「おじさん」にとっては、半歩でも抜け出すのは大変だし、半歩以上抜け出されると逆についていけないわけだ。この寸止め的サジ加減のユーザーフレンドリーな良さが、ようやくわかりました。現実に私は「おじさん」なわけでして、地下鉄のつり革にぶら下がりながら読んでます。小田嶋隆を高く評価しているのもわかる。あの文章も「半歩抜けてる」とこは同じだしね。
なにを今更、もっとはよ気づけ、とおっしゃるか? 「おじさん」なんでね、歩幅もスピードも君らとちゃうのよ。