メモ

はたから見たらどうでもよい(分からない?)ような微細な差異に戯れる人々。
デモグラフィックなデータとかあるともっとリアリティが出たと思いますが、階級社会は大英博物館の中に保存されてあるわけじゃないことがよく分かりました。HGウェルズからハリポタやMr. ビーンまで。
19世紀、元々はミドルクラスの価値観を表していた形容詞が、しだいにアッパー・ミドルクラスがロウアー・ミドルクラスを差別する言葉に変わっていくダイナミズムっちゅうのが実にイヤらしい。
源氏物語を読むために (平凡社ライブラリー)

源氏物語を読むために (平凡社ライブラリー)

西郷先生の御進講で源氏が今に蘇る一品。現代のリアリティから遠く離れた平安貴族のオハナシを、私たちがちゃんと小説として読めるようにご指導を賜った上に、ヨーロッパ文学と通底する枠組も教えていただける。実は、半分くらいは飛行機の中で朦朧としながら読んでいたので、ここまで書くのはおこがましいのですが。
サッカーの情念(パッション)―サポーターとフーリガン

サッカーの情念(パッション)―サポーターとフーリガン

訳文がいかんせん硬すぎるが、訳注は親切だし記述は手堅いので勉強になる。イングランドのサポーター文化が、彼の国の労働者階級およびアンダーグラウンドカルチャーの歴史に裏づけられていることがよく分かります。