なんかもう、どんどん離れていってしまうわけだが

Yeovil 'til I Die!: A Ciderspace Odyssey

Yeovil 'til I Die!: A Ciderspace Odyssey

英国南西部にある"green-and-white"のYeovil Town FCを30年間愛し続けているサポーターが書いた本。100年以上の歴史を持ち、ジャイアント・キリングで有名だったこの弱小クラブが、イングランドのNationwide Conference(5部)から当時のDivision 3(4部)にクラブ史上初めて昇格した02-03シーズンの日々を綴っております。いかに地元のクラブをサポートすることが大事かを幼い息子に説いたり、試合が見たいがために仕事を変えたり家族旅行も諦めたり。本書のタイトル通り、身も心も投げ打ってるのがよく分かる。
YTFCについて。たかが4部のチームかと思ったらそうじゃなかった:

  • Yeovilの人口は4万、YTFCのホームHuish Parkはキャパ9,400、通常4,000〜5,000の客入り。日本のJ2下位とほとんど変わらん。そう思って読むとリアリティある。
  • YTFCは現在Div 2(元のDiv 3。Div 1がChampionshipに名称変更してるため)でなんとトップ。昇格2年目にしてはたいしたものです。Div 2は24チームでリーグ戦が年間46試合、加えてFAカップリーグカップがある。監督は大変だ。
  • その監督ですが、1999-2002までラトビア代表監督だったGary Johnson。ラトビアといえばEuro2004で初出場、その強化の基礎を作った人物。5部のクラブのmanagerになって昇格させてトップに立たせていることを考えると、その手腕はかなりのものと思われ。こんな人がよく5部のクラブに来たもんです。本書冒頭に「ちょいと泣かせる」謝辞も書いてる。

著者は続編も書いている。この勢いだとそっちも読むかもしれん。